◆大事なのは得点力と戦力の底上げ!
皆さん、Jリーグで優勝するために必要な要素って何だと思いますか?
私はずばり得点力だと考えています。
得点力の重要性に関しては、勝ち点制のポイントの割り振られ方(勝ち=3、引き分け=1、負け=0)を見れば明白です。
引き分けの1ポイントは勝ちより負けに近く、監督や選手がよく「勝ち点2を失った」と言いますが、まさにその通りだと思います。
順位表を見れば、引き分けの多いチームから優勝・ACL圏内・残留争いなどの順位目標から脱落していることがわかります。
また、東京オリンピックが迫る今年と来年に限って言えば、戦力の底合上げのチャンスです。
どのチームもオリンピックのあるシーズンは22~23歳の選手を積極的に使う傾向にあります。
この世代の選手は代表に選ばれるためにモチベーションが高く、試合に出場することで飛躍的に伸びることがわかっているからです。
得点力とオリンピック世代の活躍。この二つのポイントを、今回の優勝予想に最も重要な要素として分析していこうと思います。
ヴィッセル神戸
このチームはイニエスタが中心のチームです(みんな知っていると思いますが・・・)。
具体的に話すと、イニエスタをどれだけ生かせるかが、戦術においてのポイントです。
2019シーズンは、古橋選手の成長とフェルマーレン・酒井高徳の加入で一気にACL圏内の戦力に成長したました。
今年はドウグラス選手も加わり、得点力も上積みされています。
神戸が優勝するポイントは夏のさらなる補強がポイントです。
今年は、コロナの影響+ACLに出場するのでかなりの過密日程が予想されます。
普段のシーズンでもACL出場組は、リーグ戦で苦戦する傾向にあります。
現状の戦力では正直優勝は厳しいと言わざるを得ないと思います。(フィンク監督は、この戦力で大丈夫だと強がっていましたが・・・)
|手薄な3バックの選手層
前述に補強がポイントと上げました。ポジション的にはFW1枚とDF1~2枚の即戦力が必要です。
とくにフィンク神戸は、去年もダンクレー・大崎・フェルマーレンの3バックがほぼフル稼働。
控えに渡部選手がいますが、実際この3人のうち誰か一人掛けるとバランスが悪くなってしまいます。
過密日程による、疲労と怪我、イエローカードの累積など不安はかなり大きいです。
神戸はこれまでもFWを多く補強する傾向にあり、移籍の噂も聞きますが大物FWの名前ばかりです。
今年はドウグラスを補強したので、FWは将来有望な若手もしくはオリンピック世代の日本人を補強してほしいです。
DFに関しては、塩谷司選手がおすすめです。
彼はスタメンで出る実力もありますが、途中交代でもDFだけでなくWBやボランチもこなせます。
戦術的にも試合をリードしたまま終わらせるためにうってつけな選手です。
試合に勝つために試合を終わらせるためのカードを持っているかはすごく重要です。
ブラジルWCのコートジボワール戦やロシアWCでのベルギー戦を思い出してください。
後半の途中までリードしていたにも関わらず、相手の切り札ドログバやフェライニが出てきたときに全く対応せずに逆転を許しています。
|戦力分析
FW 〇 ドウグラス 田中 古橋 小川 藤本
この5人で十分回ります。マリオ・ゴメスは必要ありません。シンプルにドウグラスとポジションがかぶるだけ。取るなら来年です。
MF 〇 イニエスタ 山口 サンペール 郷家 安井
3つのポジションに5人と揃っているが、欲を言えばもう一人欲しい
WB 〇 酒井 西 初瀬 藤谷
ここもこの4人で十分戦えます
CB △ ダンクレー 大崎 フェルマーレン 渡部
3つのポジションに4人は少し不安。即戦力が一人欲しい。
GK 〇飯倉 前川
控えの前川が少し不安。マリオ・ゴメス捕るなら、代表クラスのGKを取ると良いと思います。
|補強ポイント
CBの即戦力が欲しい。
おすすめはアルアインの塩谷司選手。そろそろ日本に帰ってくることも考えているかもしれないのですぐに取るべき。
彼は、CBだけでなくWB、ボランチもできます。しかも控えというよりスタメン候補なのでシンプルに戦力の底上げになります。
GKは若干心配もあるのでシュミットダニエルか権田選手が取れれば大きな戦力UPになると思います。
|期待の若手候補
郷家友太、安井拓也選手です。
彼らは、去年の暮れにはJリーグのレベルにようやく対応できるようになってきていました。
今年と来年はオリンピックの代表に入るために、本人にとっても重要なシーズンになるので更なる成長が期待できる選手たちです。
|まとめ
総合評価80点 層の薄いポジションの補強ができれば90点
FWは点の取れる選手が揃っているし、中盤にはベテラン・中堅・若手とバランスよく揃っている。
DFのレギュラークラスを補強できれば優勝候補筆頭に挙げられると思います。

浦和レッドダイヤモンズ
今年の浦和はガチで強いです。
もともとミシャが作り上げてきたサッカーの土台があって、そこから積み上げてきたものが遂にピークに達するときがきたと感じています。
これまでに結果がでなかった原因は私の中ではっきりしていて、一つはFWを固定できなかったこと、もう一つがWBで宇賀神を超える選手を補強できなかったことだと考えています。
ミシャの攻撃的サッカーの特徴を上げるとウィングバックの縦への突破、DFの攻撃への参加、1TOP2シャドーの連携の3点です。この3つが、噛み合ったときはじめて理想のサッカーが出来るのです。
|1TOP2シャドーの連携
まず、1TOPですがレオナルド選手の補強が最大のポイントです。
浦和にとって痛かったのがACLで優勝した次のシーズンにラファエルシルバが移籍してしまったことです。
ACLでは、興梠とシルバが頻繁にポジションチェンジをして、お互いの良さを引き出しあっていました。
これは、二人が生粋のCFではないことを意味しています。
ところがシルバの移籍により、興梠選手を1TOP に固定したので、補強は2シャドーをメインにし去年はファブリシオを補強しています。
もちろん良い選手なのですが、本当に欲しかったのはレオナルドです。
彼の補強により、1TOPにレオナルドを置き興梠選手が本来最も得意にしている2シャドーに配置できるのです。
今年の興梠選手はマークが捕まえずらくなり得点の量産は必至です。
レオナルドはフィジカルが強いのでマークされてもある程度点も取ってくれるでしょう。
相方はファブリシオか武藤、マルティノスの3人から調子のよい選手を使えばいいと思います。
杉本はもったいないけどレオナルドの控えです。
|WB
オリンピック世代の有望株橋岡選手の成長は大きいと思います。
神戸の郷家選手同様、今年・来年は更なる成長が見込めます。
そして帰ってきた関根選手に山中選手、ベテラン宇賀神選手も健在です。
弱点と言われていたWBの選手層も厚くなってきました。
|CBの攻撃参加
CBの攻撃参加は、槙野、岩波がもともと得意にしているので問題ない。
むしろMFの選手が充実しているのでオーバーラップはせずビルドアップに参加するくらいで大丈夫です。
それよりカウンターへの対応をしっかりすることのほうが重要だと思います。
今年の浦和は本気で死角が見つからない。
補強ポイント なし
手薄なWBはマルティノスをコンバートすれば問題ないと思われる。
|期待の若手候補
橋岡大樹選手です。彼は、日本代表の右SB酒井宏樹選手の後継者として期待される若手で、去年はフル代表でもデビューしています。
日本のTOPレベルを肌で感じて飛躍的に成長したと思います。
オリンピックで活躍して海外移籍を実現するためにも今年・来年が大事だということは本人もわかっているはずなので、更なる成長が望める選手です。
|戦力分析
FW ◎ レオナルド 興梠 ファブリシオ マルティノス 杉本 武藤
MF ◎ エヴェルトン 柏木 柴戸 青木 阿部 武富 長澤
WB 〇 山中 関根 橋岡 宇賀神
CB ◎ マウリシオ トーマスデン 槙野 岩波 鈴木
GK ◎ 西川 鈴木
|まとめ
総合評価90点
唯一〇評価のWB次第、とくに橋岡が活躍できれば優勝の筆頭候補に挙がると思います。
交代枠も5人まで使えるので選手層の厚い浦和は最も恩恵を受けるチームだと思います。
興梠選手は得点王を取ると思います。
横浜FM
去年の優勝チーム。目立った補強はオナイウだけなので、去年のチームをベースに上積みしていく現場及びフロントの判断。
ただ、レンタルバックで天野純が戻ってきたのは大きい。マルコスを休ませたり、併用することで起点を二つ作れる。また、マルコスをFWで起用することも出来ます。
一番心配なのは、DFのレギュラーとサブの質の格差だろう。
一つはチアゴマルチンスが欠場したときの結果が悪すぎる。そして松原が出ない時は攻撃のオプションが減ってしまう。
開幕戦でG大阪に負けてしまったのが痛い(敗因は後で記述します)。
残りの試合で浦和や、神戸、次回紹介する柏など攻撃力の高いチームとの対戦でチアゴや畠中、松原が何らかの理由で出場できない場合は勝ち点を取りこぼす可能性が高いと考えています。
|キーマン
戦術的なキーマンは、マルコス。彼にボールが入ってから攻撃のスイッチが入ります。
中川、オナイウ、エジカルと連携し中央から崩したり、松原、ティーラトンがオーバーラップしてサイドから崩すパターンが軸です。
開幕戦を見る限りマルコスへのマークは相当厳しかったです。他チームも同じことをしてくると考えられます。
右サイドの松原、中川のラインもかなり警戒されていました。
となると、序盤はシンプルにオナイウにボールを集めるのがベストなのですが開幕戦を見る限り、オナイウの収まりがいまいちだったと感じました。
前述したG大阪戦の敗因はここだと分析しています。
補強の目玉であるオナイウの先発起用は、日本代表に横浜FMから選手を出したいというチームの隠された事情もあるのかもしれません。
あきらかに連携が悪く、対戦相手が優勝候補のG大阪で初戦ということを踏まえればエジカルかエリキの先発が妥当だったと思います。
エジカルをTOPに入れていればもしかしたら、試合の展開も変わっていたかもしれません。
|補強ポイント
密かに層の薄いボランチは、即戦力が一人欲しい。
マリノスお得意のスカウティングでブラジル人ボランチを一人補強したい。後は、CBと左サイドバックを一人ずつ。
または、CBと左サイドバックの両方を出来る日本人選手。はいっ塩谷司選手です。
|期待の若手候補
遠藤渓太選手と、オビ・パウエル・オビンナ選手です。
まず遠藤選手ですが、去年もすでにかなり多くの試合に出て今年の開幕戦も先発と戦力の一人として扱われています。
ただ、このチームで通年でレギュラーを取るのはかなり難しく、彼には外国籍選手とのポジション争いが待っています。
オリンピック代表に選ばれるためにはレギュラーの確保はマストです。
そして、先日のGKパク選手の怪我です。
オリンピック世代のGKは大迫選手を筆頭に層が厚く、選ばれるためには大きなインパクトを残す必要があります。
そこへ来てのパク選手の怪我、このチャンスをものにしないでいつするの?
思えば川口能活選手も、当時正GKの松永成立選手の怪我で出番が回って来てブレイクしました。
|戦力分析
FW ◎ オナイウ エジカル・ジュニオ 中川 エリキ 遠藤 大津
MF 〇 マルコス・ジュニオール 天野 喜田 扇原 水沼 渡辺
CB 〇 チアゴ・マルティンス 畠中 伊藤
SB 〇 ティーラトン 松原 小池 和田
GK 〇 パク・イルギュ オビ・パウエル・オビンナ
|まとめ
総合評価85点
横浜FMもACLがあるので、ターンオーバーが必要です。戦力がややFWに偏っている印象なので、やはりボランチとCB、左SBは補強したい。
オナイウ選手を先発で使うなら連携の向上が急務。また、ポストプレーの精度を上げてもらわないと、マルコス、中川を抑えたらノッキングするという状況になると優勝どころかACL圏内も厳しいです。
完全にフィットするまでは、私ならエジカルかエリキを使います。
いかがだったでしょうか?
次回は、G大阪、柏レイソル、川崎Fを書きたいと思います。
楽しみにしてください。
J1リーグは、7.4~ J2・J3は6.27~再開します。
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おしまい